在来木造住宅の断熱・耐震改修 その3

2.在来木造住宅の断熱・耐震改修のポイント
2-1 在来木造住宅は、何故断熱材が効かないのか
 
 在来木造住宅は、殆どの住宅でグラスウール断熱材が施工されているが、その断熱材が殆ど効いていない。原因は、壁(外壁、間仕切り壁)と、床、天井との取り合い部にある。壁の上部は天井裏に、下部は床下に解放されている。暖房時、室内の暖かい空気で、壁内の空洞部の空気も暖められ、上昇気流が発生し、その結果、室内の暖かい空気や、1階床下の冷たい空気が流入し同様なことが起こる。
 その結果、壁内では冷気流が生じ、室内の熱を大量に小屋浦に流出し、また室内の暖かい湿った空気が、壁内に侵入するために、壁内結露や小屋浦結露が生じる。この現象は、寒冷地ほど激しく起こるが、日本中で、程度の差こそあれ、発生していると考えられる。 
 断熱改修として、例えば、壁の内装をすべて剥がし、グラスウール断熱材を厚いものに詰め直したとしても、同様なことが起こる。やはり断熱材は効かないのである。もちろんこれまでの断熱材より密度が高く、厚い断熱材を入れたとしても、外壁のグラスウールの内部にも僅かな気流が生じ、断熱性能を低下させ。なによりも間仕切りの壁の上下端部が解放されているため、ここから大量の熱・水蒸気が流出する。この在来木造の構造的欠陥を是正する必要がある。それは何らかの形でこの気流を止める、気流止め部材の施工が必要なのである。


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つづく