セルロースファイバー室内側からの充填工法

当時(2005年)当社で5年前(2000年)に凍害により外壁を一部張り替えをして塗装した。まだ、外壁がもったいないくらいきれいだったのと、室内の間取りや修繕するところが多くあったので、ついでにセルロースファイバーを室内から施工することにした。(秋田市)
 
いずれは、サイディングやサッシを交換する前提で考えた。サイディングの工事をするときには、付加断熱と耐震壁の補強を同時に出来る前提の工事である。
■築17年、床下の湿度が高すぎ腐食して床が抜けた。
(建てかえも検討するほどであった)
■湿度で押し入れや納戸が使用出来ない。
■調湿に力点をおいた。
■全て室内側からの施工
■天井・壁・床全てセルロースファイバー
■現在と比べ、通常の2倍の断熱材を使用した
■現在はエアコンのみで暖房している(オール電化)
■セルロースファイバーの施工は、グループの山田たたみ・ふすま店の断熱チームの施工。
天井 GW 100mm  →→→ +セルロースファイバー200mm 合計300mm
壁  GW  50mm  →→→  セルロースファイバー60mm〜95mm
床  GW  50mm  →→→  セルロースファイバー100mm〜150mm


1.

 
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床の腐食が激しかった。大引や根太の取り替えの必要なところは、気流止めを施工しながらセルロースファイバー受けを作りながら施工した。

 
3.
床の一部を開口して、そこから吹き込む。床は密度を高めるために細めのホースを使用する。セルロースファイバーは、使用箇所、必要密度に分けてホースの種類を使い分けたり、吹き込み圧力を変えて施工する。

 
4.
手作業で、丁寧に入れ込む方法もある。
セルロースファイバーを使用するメリットは、なんと言っても防湿フイルムを使用しなくてもいいところだ。(当社では、セルロースファイバーを使用しても、現場状況を考えて調湿作用のあるフイルムを使用する場合が多い)

 
5.
室内側の床を解体出来ない場所は、床下から施工している。
床下に潜り込んで、シートを張り吹き込みする。
土間シートが敷かれてない現場なので、全てシートを敷き込む。
床下の作業は、危険が伴うので必ず二人で声をかけ合いながら進める。
 
床下の現場状況を確認するために、毎年点検のために潜っていたが、床下環境は良好である。
セルロースファイバーの特徴として、セルロースファイバーの触れている金属部分は錆びない。

 
6.
床の間の部分の施工。
真壁、3尺位で切り込み、その間からセルロースファイバーを吹き込む。
黒いのは、アスファルトルーフィングであるが、内部結露していた。
 
 
7.
不要なGWを引き出して、セルロースファイバーをたっぷり吹き込む。

 
8.
吹き込み完了後にボードで補修する。

 
9.
座敷の並びにある縁側。
サッシ上段に気流止めを兼ねるセルロースファイバーを吹き込む。

 
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セルロースファイバーを入れ込んだあと。ぱんぱんに詰まっている。

 
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壁中央部分を切り込んで、上下に入れ込む。
この様な施工が出来るのは、セルロースファイバーが空気で吹き込む方式のマシンだから可能である。押し出し式のマシンだと、このような繊細な施工はできない。
昨年ドイツで見つけたマシンは、僅か15cmの穴でも施工できる。欲しい!

 
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玄関の上
 
 
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手で確かめながら、ひとつひとつ丁寧に施工する。

 
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この施工方法は、沈降しない。

 
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電気関連を調査してから、既存GWを利用してその上にセルロースファイバーを吹き込む。

 
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2階天井裏

 
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1階天井裏

 
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1階の天井裏。胴差など外から見えない、断熱ラインをつなぐのが一番重要である。