オーストリア・スイスパッシブハウス木造建築研修_その17_Steinhause ヨーロッパ唯一完全木造6階建

Steinhause ヨーロッパ唯一完全木造6階建

この建物の施工業者スイスで大手の木造システム工場パネル工法のエンジニア、ヨハネスさんが説明してくれた。
大工3人で9週間で、木造部分が完工している。コンクリートに比べて20週間施工期間が短い。
オーストリアでは、5階建てそれ以上は、特別な許可が必要である。構造的には、10階?15階まで問題はない。

サッシ周りは、無塗装なのでシミが目立つが時間がたつと目立たなくなる。

施主さんは、最初無塗装で仕上げるか、塗装仕上げにするかで悩んだそうだ。10年に一度塗装を繰り返し、ランニングコストが嵩まないように考え、無塗装仕上げを選択した。


 
熱交換木と換気システムを紹介してくれた。この建物には、地下室を大きく取らずにその部分の地下にヒートポンプの管を埋め込んでいる。室内は、このヒートポンプの熱を利用した低温床暖房を採用している。
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木の外壁仕上げは、サッシ周りの雨水処理が大切。

この建物の、オーナーさんのペントハウス。

内装家具は、デンマーク製で統一されている。

屋上の庭は、日本庭園風につくられている。

この建物は建設当時、総建築費10億円。今建てたら二倍はするのではないかとの話。


壁には、日本人アーティストの絵画が飾っている。






全て収納されている。電子レンジやコーヒーメーカーまで収納されている。スイスの、キッチンはこの様に使っているかわからないくらいにキレイに収納されているところが多い。


洗浄便座は、日本製だけかと思ったがここにもあった。スイス製のウォシュレット。
日本製より、水圧が強いそうです。

ペントハウスからの眺め。オーナーさんの祖父はここら辺一帯にアパートメントを持っていたそうです。スイスは、相続税など掛からないところや、税の優遇があるためにこの様な建物への投資も出来るのだと思う。すでに、この建物は、6年掛からずに投資資金を回収しているそうです。

左から、佐々木さん(スイス在住の建築家。秋田県大仙市出身)今回大変おせわになりました。真ん中、エンジニアのヨハネスさん。右側、オーナー。
日本も、木造の多層化に向けて進んでいる。その時までに技術を蓄積します。